小児はまだ目の仕組みが完全に発達していない状態なので、大きくなってから正常な目の働きが出来るように治療を行っていきます。
子供の視力の発達はだいたい10才くらいまでですので、それまでに子供の目の状態をしっかりチェックして、視力を伸ばすことが将来の健康な目にとって大切なものとなります。
当院では近視・遠視・弱視・斜視の検査を行い、必要に応じて専門医への紹介を致しております。
[紹介先例]
・順天堂大学 小児眼科
・帝京大学病院 弱視・斜視専門外来
お子様のなじみやすい検査・診察環境を整えたり、対応を工夫したりして、出来るだけ怖がらせず、楽しく検査や診察を受けていただけるように配慮していますので、是非、一度ご来院下さい。
近視と遠視は屈折異常のひとつです。
屈折状態は眼軸の長さとレンズである角膜・水晶体によって決定されます。
眼軸の長さが長すぎたり(近視)、短すぎたり(遠視)すると、網膜にピントが合わなくなります。
これを屈折異常と言います。
近視は、目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び物がぼやけて見える状態です。
近くのものはよく見えますが、遠くのものはぼやけてしまいます。
近視の原因は、遺伝的な要因と、勉強や読書、テレビ、ゲームといった近くを見る作業を長く続けて起こる、環境的な要因が関係するといわれています。
目に入ってきた光が網膜より後ろで像を結んでしまうのが遠視です。
遠くのものも、近くのものもピントがぼやけてしまいます。
遠視の原因は、現在、遺伝的な要因と考えられており、予防策がほとんどない状態です。
視力が発達する小児期に網膜に鮮明な像が映らないことによって、ものを見るために必要な脳の機能が発達しないために起こります。
手遅れになると(視力の発達期を過ぎると)どんな眼鏡やコンタクトレンズをかけても視力が出なくなる病気です。
ものがよく見えないというのが弱視の大きな症状です。
両目が弱視の場合、ものに目をくっつけるようにして見たり、見ているものから離すと嫌がる様子が見られます。
ただし、片目が弱視の場合は、視力が良い方の目で見えているため、周りも気づかないことが多いようです。
弱視は早期治療することが大事です。
6、7歳以降になると治療の効果があまり期待できないと言われているため、6歳以前に治療することが大切です。
目は、あるものを見るときは左右同じ方向に視線が向きます。
しかし、斜視の場合は片方の目は視線が正しく目標とする方向に向いているのに対し、もう片方の目が内側や外側、あるいは上や下に向いてしまいます。
・内斜視→片方の黒目が内側に寄る。
・外斜視→片方の黒目が外側に寄る。
・上下斜視→内斜視や外斜視に、上下のずれが加わる。